第52回午後42 ― 認知症

認知症の BPSD〈behavioral and psychological symptoms of dementia〉はどれか。

1. 失 語
2. 失 認
3. 徘 徊
4. 記憶障害
5. 判断力低下

答え：3

1. 中核症状なので×。
2. 同上。
3. 正解。
4. 中核症状なので×。
5. 同上。

（小川敬之(編)ほか:認知症の作業療法ーソーシャルインクルージョンをめざしてー.第2版,p105,医歯薬出版株式会社,2016）

こういうレベルの問題ばかりだったら楽なのにね。

第52回午後19 ― 認知症

79歳の女性。Alzheimer型認知症。趣味の詩吟や洋裁をして過ごしていたが、75歳ごろから物忘れが目立ち始めた。最近、夫が入院して独居となったが、洋裁や家事ができなくなり自信を喪失して介護老人保健施設に入所となった。HDS-R10点で、日付、減算、遅延再生および野菜の想起に失点を認めた。問題行動は特に認めない。
この患者に対する自己効力感の向上を目的とした作業療法導入時の作業として適
切なのはどれか。

1. 詩 吟
2. 洋 裁
3. 計算ドリル
4. 献立づくり
5. 立体パズル

答え：1

1. 正解。即時記憶の失点はないから、文章をフシつけて読むのはできるだろうしね。
2. 洋裁できなくなったから自信喪失してるのに！？てことで×。
3. 減算失点してるし微妙かな、てことで×。
4. 家事できなくなって自信喪失してるんだからやめてあげてよ、てことで×。
5. 空間把握も難しくなってるんじゃないかな、てことで×。

いつまでもできる趣味や好きなことある人ばかりだったらいいんだけどねえ。

第52回午後4 ― 認知症

67歳の男性。Lewy小体型認知症。退職しているにもかかわらず時々会社に行こうとするが、説明をすると納得する。｢子供が部屋の中にいる｣と訴えることが増えた。日常の動作は緩慢となり、歩行も困難になったため入院した。
この患者に対する作業療法の際に適切なのはどれか。

1. 幻視の訴えを正す。
2. 身体の活動量を減らす。
3. リズムのある反復動作は避ける。
4. 転倒しやすいことを本人に伝える。
5. 過覚醒を防ぐために照明を暗くする。

答え：4

1. その人にとっては本当に見えてるから否定すると混乱するし理解してもらおうと説明しだして余計強めちゃうかな、てことで×。
2. パーキンソンニズムで体動かなくなってくるのに？てことで×。
3. パーキンソンニズムあるからむしろ積極的に、てことで×。
4. 正解。説明すると納得することできるから。
5. パーキンソンニズムあるのに転けるわwてことで×。

分かりやすい問題。

幻視はそう見えて不安がるならそう見える原因を取り除いてあげる必要あるわな。

第52回午前49 ― 認知症

認知症患者の周囲を困らせる行動への対応で最も適切なのはどれか。

1. すぐに制止する。
2. 論理的に説得する。
3. 単独での行動を勧める。
4. 新たな住環境を用意する。
5. 行動のパターンから原因を探る。

答え：5

1. こっちからしたら迷惑行為でもその人がそうする理由があるからすぐ制止するのは×。
2. 認知機能落ちてる可能性高いのにやったら混乱するわ、てことで×。
3. 不安になって余計その行動増えるぞ、てことで×。
4. 「家帰る」言い出すってwてことで×。
5. 正解。

（小川敬之(編)ほか:認知症の作業療法ーソーシャルインクルージョンをめざしてー.第2版,p104-107,医歯薬出版株式会社,2016）

確かに「やめてー！」って制止したくなることは多いね。

説明は、理解できそうな人にはやってあげた方がいいみたいだけど。

介入機会少ない方だとその見極めが難しい。

原因探るのが正解だけど、すぐに分かるときもあれば「なんで？」てことも多いから奥が深い。

第52回午前16 ― 認知症

67歳の女性。作業療法中に傾眠傾向が続いた日があるかと思えば、声かけにはきはきと受け答えをする日もある。部屋の間違いや道に迷うことも多い。あるとき突然｢カーテンの陰に人がいる｣と話し怯えだした。
この患者の原因疾患として最も可能性が高いのはどれか。

1. Alzheimer型認知症
2. Lewy小体型認知症
3. 前頭側頭型認知症
4. 正常圧水頭症
5. 血管性認知症

答え：2

1. 視空間認知の障害っぽい記載もあるけどその他の記載特徴は少ないので×。
2. 覚醒レベルの変動・幻視の記述があるから〇。
3. ×。
4. ×。
5. ×。

（小川敬之(編)ほか:認知症の作業療法ーソーシャルインクルージョンをめざしてー.第2版,p72,医歯薬出版株式会社,2016）

67歳で、って若いね。

第54回午後42 ― 認知症

総合的な認知症の重症度を評価する尺度はどれか。

1. NPI
2. CDR
3. HDS-R
4. BEHAVE-AD
5. PSMS〈Physical Self-Maintenance Scale〉 

答え：2

1. 介護者の観察による精神症状を評価するもの、てことで×。
2. 正解。
3. 認知機能を評価するもの、てことで×。
4. 認知症症状・異常行動の重症度を評価するもの、てことで×。
5. 認知症者のADLを評価するもの、てことで×。

（小川敬之(編)ほか:認知症の作業療法ーソーシャルインクルージョンをめざしてー.第2版,126p132,医歯薬出版株式会社,2016）

（石川齋(編)ほか:図解作業療法技術ガイド.第3版,p470,株式会社文光堂,2015.）

第54回午前48 ― 認知症

認知症患者に対する作業プログラムを作成する上での留意点で適切なのはどれか。

1. 活動の時間帯は覚醒水準に応じて設定する。
2. 新しい事に挑戦していくような活動を用いる。
3. 活動は多少幼稚になっても、可能な限り単純化する。
4. 生活史よりも、現在の状態を重視して活動を選択する。
5. 患者同士で作品への感想を述べ合う場面は作らないようにする。

答え：1

1. 正解。
2. できなくて落ち込ませるかな、てことで×。昔馴染みの手続き記憶でできるようなのがいい。
3. 単純化した方がいいけど幼稚なのは「馬鹿にしてるのか！」と自尊心傷つけるかな、てことで×。
4. 重視するのは生活史の方かな、てことで×。
5. なんでよwお互いの存在を認め合うためにも有用じゃないかな、てことで×。